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スタッフ採用時の対応(オファー時)

タイの人事に関するテーマとして、タイでのスタッフ採用時の対応の第3回目は募集要項とオファーについてです。

 

募集要項として、例えば以下の点があります。

「住所」

「役職/職務」

「環境」

「資格」

「給与」

「福利厚生」

 

「住所」は既に決まっている状態で採用しないとなかなか募集がこないですが、BTSやMRTの駅からの通勤のしやすさも採用しやすさに関わってきます。ただし、住所をすぐに変えることは出来ませんので、現在の環境のなかで、スタッフが通いやすいようにする(通勤手段に柔軟性を持たせ通勤手当を支給する、など)ことが大切かと思います。なお、オファーする際に住所変更の予定があればその旨を事前に伝えておくのが望ましくなります。タイでは会社の住所変更により従業員が退職する場合には、会社都合の退職となり、解雇補償金の支払いが必要となります。

 

「役職/職務」は出来るだけ具体的なほうが望ましく、自分の仕事として何があるか、あるいは上司や関係する部署がどのような仕事をしているかも伝えておくことで、候補者が携わる仕事のイメージがつきやすくなるかと思います。

 

「環境」は、部署の人員構成がどのようになっているか、あるいは使用するソフトウェアが何か、扱う商品の特徴、対応する顧客の特性などです。このような環境を募集要項、面接、オファーの際に伝えることで、候補者が自身の希望とのすり合わせがしやすくなります。

 

「資格」は、語学(日本語や英語)や特別な資格になります。特別な資格として、例えば会計では会計士(CPA)や会計担当者(CPD)を必要資格として募集するケースがよくみられます。

 

「給与」は、体系がある場合、具体的な手当の体系も含めて提示するとより効果的です。例えば、タイの製造業では以下のような手当体系がみられます。

・食費/生活費手当:特にワーカーで残業が発生する場合や交代勤務の場合などに多くなっています。

・通勤費:タイでは都心部を除き公的な交通機関が少なく、定額の通勤費を算出することが難しいため、1ヶ月あたりいくら、と個別に設定するのが一般的です。3,000-5,000バーツ程度が一般的です。

・住宅手当:役職者についてのみ支給するというケースがみられます。5,000-10,000バーツが多くなっています。

・役職手当:役職者への手当となります。

・技術手当:工場で特定の技術を使用する場合、社内で一定期間勤務し、技能を身に着けた場合に、支給することがあります。

・語学手当:日本語、英語などの語学にかかる検定合格者や一定のレベルの従業員への支給です。

・皆勤手当:皆勤の推奨に加えて、傷病手当の乱用を防ぐという意味合いもあります。

これらの手当以外に、改善提案をした場合に手当を支払っているケースもあります。提案1件あたりにつき50バーツ前後(一食分が目安)、採用した場合500バーツ(給与1日分が目安)などで設定しているケースがみられます。

 

上記の内容は募集要項だけでなく、オファーをする際の採用通知書(オファーレター)にも記載するのが一般的です。また、オファーをするにあたって個人的にポイントだと感じることは以下の3つです。

 

  • 「早い方がよい」:タイミングが大切ですので、不必要に寝かせる必要はなく、決定しているのであれば早くオファーするべきと思います。
  • 「面接して何が良かったか、何を期待しているかを伝える」:候補者をきちんとみている、という姿勢を伝えるとともに、候補者が自分に何を期待されているか明確になります。
  • 「こんなチーム(会社)を一緒に作っていきたいというメッセージ」:退職理由で職場雰囲気が良くない(連帯感を感じられない)という話をよく聞きます。一緒に働いたら、というイメージをもってもらうことが特に大切だと思います。

 

以上募集要項とオファーについて、でした。

次回はタイでのスタッフ採用時の対応の最終回として、入社について書きたいと思います。次回もぜひご覧ください。

 

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長澤 直毅

 

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