今回は商務省のData Warehouse（登記情報・決算書閲覧）についてです。取引を予定している会社の情報など概略の確認をすることが出来ます。これまではID, Passの登録が必要でありタイ語のみでしたので使いづらいところがありましたが、新しくなったData Warehouseでは英語も可能で登録もなく使えるようになりました。

 

タイでは商務省や一部の銀行で第3者が株主名簿や財務諸表データを取得することが出来ます。これらの取得には数百バーツ程度の手数料がかかりますが、取引前に資本構成や資本金額、財務状況を確認するためには有益な情報源かと思います。あくまでも商務省・歳入局に提出をしている決算書になりますので、例えばですが二重帳簿があるような会社については、信頼性は薄いと言えますがある程度の参考にはなるかと思います。

 

また、商務省で直接取得をしなくても、DBDのBusiness Data WarehouseというウェブページでID, Passを事前に登録することで、ウェブ上で一部の登記・決算情報などの確認、PDFでのダウンロードが可能でした。ただし、事前登録が必要でタイ語のみでしたので若干の使いづらさがありました。

（旧）DBD　Business Data Warehouse

http://datawarehouse2.dbd.go.th/bdw/home/main.html

 

今回一新されたDBDのData Warehouseでは、事前の登録なくまた英語での使用が可能ですので、使い勝手が良くなった印象です。

（新）DBD　Data Warehouse

http://datawarehouse.dbd.go.th/index

 

 

＜ホーム画面　タイ語＞

右上のENをクリックすると英語表示に切り替わります。

 

 

＜ホーム画面　英語＞

ウィンドウ枠に会社名やTaxIDなどを入れて虫眼鏡のマークをクリックすると、検索結果が表示されます。

 

 

＜検索結果一覧＞

会社名などから会社一覧が表示されますので、対象企業名をクリックすると対象企業の会社情報が表示されます。

 

 

＜会社情報＞

Juristic Person Profileには資本金、役員、業種などの情報が表示されます。左のFinancial Statementをクリックすると貸借対照表、損益計算書、Investment by Nationalityをクリックすると株主概要が表示されます。

 

事前登録もなく自由に登記・決算情報が見れるというのは、他社から自由にみられているという側面もありますが、利用できる環境がある以上、入手できる情報源はできるだけ活用するのが良いかと思います。新規の取引先の情報を事前に調べたい、代理店の情報を定期的に確認しておきたい、というような場合に参考情報として活用頂ければと思います。

 

記事の内容が貴社の実態に合わせてどのように取り扱われるかが不明な場合など、お困りのことがございましたらお気軽に下記メールアドレスまでお問合せ下さい。

info@bm-ac.com

http://businessmanagementasia.com/jp/home

 

BM Accounting Co., Ltd.

BM Legal Co., Ltd.

President

米国公認会計士(inactive)

社会保険労務士

長澤 直毅

 

※本記事に記載の内容は、作成時点で得られる法律、実務上の情報をもとに作成しておりますが、本記事の閲覧や情報収集については、情報が利用者ご自身の状況に適合するものか否か、ご自身の責任において行なっていただきますようお願いいたします。 本記事に関して発生トラブル、およびそれが原因で発生した損失や損害について、BM Accounting Co., Ltd,/BM Legal Co., Ltd.及び執筆者個人.は一切の責任を負いかねます。また、本記事は一部で外部サイトへのリンクを含んでいますが、リンクする第三者のサイトの個人情報保護の取り扱いや、そのサイトの内容に関して一切責任を負いませんのであらかじめご了承ください。